退職代行で辞めて給料が受け取れないことはある？

どうも、YAMEYO編集部です。

今回はこんなお悩みにお答えします。

退職代行で辞めたとしても、給料は受け取れます。ただし振り込んでもらえるかどうかは、それまでの契約内容や、退職代行サービスの交渉が関わります。

そんな退職代行と給料の受け取りに関する問題について解説していきます。

退職代行で辞めて給料が受け取れないことはある？

退職代行で辞めても、働いた分の給料は受け取れます。

これは労働基準法の第二十三条と第二十四条で定められています。

第二十三条　使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。

出典：労働基準法（e-gov）

第二十四条　賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。

出典：労働基準法（e–gov）

働いた分の給料は直接受け取れることに加えて、例えば積み立てなどをしていた場合も、返還してもらえます。

これは退職代行で辞めた場合も、自分で辞めた場合も同様で、退職の際の決まりごととして明示されているものです。

退職代行で辞めて給料が振り込まれないケース

しかし退職代行で辞めたとき、実際に給料が振り込まれないケースがわずかながらあるようです。

その状況についてまとめました。

契約内容に「給料手渡し」が明記されている

働いた分の給料はかならず発生しますが、その支給方法は会社が決められます。

就業規則や雇用契約において、給料の受け渡しが「手渡し」と決められている場合は、会社側に振り込む義務が発生しない場合があります。その場合は、取りにいかなければ受け取れない可能性も。

交渉などで会社側が振込に応じてくれれば良いのですが、会社の態度や退職代行の交渉力によります。

給料振込に関する手続きをする前に辞めている

入社してすぐ辞めた場合など、まだ給料の振込口座に関する書類などを提出していなかった場合も、会社側が「手渡しなら渡す」といえば従うしかなくなる可能性があります。

もちろん振込口座を伝えて交渉して振り込んでくれる会社なら良いのですが、そんな会社ばかりではないということです。

会社側の感情的な嫌がらせ

そのほか、会社側の嫌がらせによって振り込まれない可能性もなくはありません。

この場合は会社側に非がありますが、泣き寝入りしてしまえば、そのまま受け取れずにおわってしまう場合もあります。

退職代行で辞めて給料が受け取れないケースの防止策

退職代行で辞めたときに給料を受け取れないようなことがないよう、防止策についてお伝えしておきます。

労働組合の退職代行へ相談する

労働組合の退職代行は、会社側と交渉する権利を持ち、また会社側はそれを拒否することができません。

会社側の立場から考えると、おとなしく給料を振り込む手間と労働組合の相手をする手間を比べたら、よっぽどのことでない限りは交渉に応じてもらえます。

これは民間企業の労働組合には期待しにくいことですから、基本的には労働組合の退職代行に依頼すると良いでしょう。

弁護士の退職代行へ相談する

労働組合の交渉もつっぱねてきそうな会社が相手の場合や、そもそもこれまでにも未払いの給与や残業代が発生している場合は、弁護士の退職代行へ相談してみることをおすすめします。

労働組合よりも少し費用は上がりますが、回収金の一部を渡す成果報酬で金銭請求まで請け負ってくれるところがほとんどです。

何もしないより得をする可能性が高いため、あまり素行の良くない会社に勤めていた場合は、弁護士へと相談してみてください。

退職代行で辞めても給料はもらおう

退職代行で辞めたとしても、退職手続きを済ませることにかわりはありませんから、給料は受け取れます。

働いた分は受け取りましょう。